本・読書

背筋が凍る…夏に読みたいホラー小説4選

連日熱帯夜が続いており、なかなか眠れないという方も多いのではないでしょうか。そんな熱帯夜に、背筋が凍るホラー小説をおすすめします。

ホラーと一口に言っても様々な種類のホラーがありますよね。

ここでは「得体のしれない怖さ」が襲う系の小説をご紹介していきます。

黒い家/ 貴志祐介

1997年発行と若干古い小説ではありますが、いまもなお名作と語り継がれるホラー小説。

幽霊ものかと思いきやそうではなく、「人間が1番怖い」と思い知らされる読後感。

生命保険会社に勤める主人公が首つり死体を発見してから、様々な展開が巻き起こるストーリーなのですが、サイコパスな夫妻に関わってしまったことで事態がどんどん悪い方に進んでいきます。

読みやすいのですが、読みやすいからこそ情景がありありと浮かんできてしまうので、かなりの恐怖を味わうことができます。

こちらは実写映画化もされているので、気になる方はぜひ。

夜中に1人で読むものではないです。

火のないところに煙は/芦沢央

得体の知れない怖さを存分に感じたい方におすすめな1冊。

主人公となる人物は作家の「私」。「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」という依頼に応えたものの、予測不能で怪奇な謎に陥っていく、というストーリー。

物語は一見何のつながりもない短編集に思えますが、徐々につながりがみえてきます。

最後まで読み進めることで、「肌が粟立つ」という体験をすることできる、恐ろしい1冊です。

作者の芦沢央さんのほかの著書も人間関係のドロドロが描かれるいわゆる「イヤミス」なので、この1冊で作風にハマった方は他の作品を読んでみてはいかがでしょうか。

残穢/小野不由美

こちらは実写映画化もされているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

ひたひたと迫る恐怖が読者を襲う残穢(ざんえ)。

こちらも主人公が作家という設定で、読者の実体験をもとにホラー小説を作成していく過程で様々な事実を知り、奇妙な体験に巻き込まれていく…というストーリー。

読者の「久保」は畳に何かを擦るような音を聞き、その現象が続くため主人公の「私」に連絡したところから物語が始まるのですが、得体のしれないなにもかもが怖すぎて夜は眠れなくなります。

若干登場人物が多いため把握するのに苦戦しますが、比較的読みやすく情景が浮かびます。

終始ルポルタージュ形式なので、慣れない方は読みにくい部分もあるかと思いますが、ホラーに存分に浸りたい時におすすめな1冊です。

ぼぎわんが、来る/澤村伊智

こちらも「来る」というタイトルで実写映画化されており、有名な作品。

映画版ももちろん面白いのですが、小説では「ぼぎわん」の怖さが生々しく描かれています。

主人公・田原がかつて住んでいた地で、「ぼぎわん」という化け物を家に入れてはいけないという言い伝えがあり、悪いことをすると「ぼぎわんが来るよ」と言われていました。

そして時が経ち、幸せな新婚生活を送っていた田原の元に、なぜか得体のしれない怪物・「ぼぎわん」が迫ってくる…というストーリー。

このぼぎわんが場所を選ばず徐々に迫ってくる描写があまりに生々しく、そして気持ち悪いのですが、物語形式なので読みやすく、また人間の二面性みたいな面も楽しめるので、「化け物の怖さ」と「人間の怖さ」の両方を楽しむことができます。

「ぼぎわん」という一度聞いたらなぜか耳に残る名前が印象的。「ぼぎわん」はシリーズ化しているのですが、「ずうのめ人形」「などらきの首」とそれぞれ耳に残る独特なフレーズです。

怖いけど容赦ない化け物系を読みたくなったら、こちらがおすすめです。

おわりに

ここではおすすめのホラー小説を4作ご紹介してきました。

どの作品も真夏の夜のお供にぴったりです。

読んだらきっと、背後が気になること間違いなし。

恋がしたい!元気がもらえる平成の恋愛漫画4選

恋がしたいとき、恋に破れたとき、恋に疲れたとき…そんな様々なシチュエーションで勉強になるのが恋愛漫画。

今様々な漫画がありますが、やっぱり王道系が好き!

どんな状況でも元気になれる少女漫画をここでは4作ご紹介していきます。

天使なんかじゃない/矢沢あい

1991年から1994年にかけて、少女漫画の金字塔「りぼん」において連載されていた矢沢あい先生の出世作。

6月25日から2か月間連続で集英社から新装版が刊行されるほど、時が経ってもなお愛されている作品です。

舞台は創立されたばかりの高校の生徒会。生徒会役員に選出された高校生達の学園生活と友情、恋模様を描いた少女漫画です。

少し古い作品ということもあり、読みにくいのでは?と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、ドラマチックな物語と主人公をはじめとする登場人物のひたむきさにぐいぐい引き込まれていきます。

新装版は全5巻。現在3巻まで刊行されています。

リーゼント頭がトレードマークでヤンキーちっくな第一期生徒会長・須藤晃と、晃に恋するまっすぐな副会長・冴島翠の恋物語にドキドキすること間違いなし。

こどものおもちゃ/小花美穂

1994年から「りぼん」にて連載されていた小花美穂先生の作品。

学級崩壊や少年犯罪、家庭不和などを子どもの視点から訴えかける人気作です。

固い内容に思えますが、子役で底抜けに明るい倉田紗南と複雑な家庭環境が原因で孤独な羽山秋人の恋愛模様が面白いです。

倉田紗南は私立神保小学校6年3組に在籍。劇団こまわりに入団し、映画やドラマへの出演も果たしている人気子役。 紗南は豪邸に住み、母とも仲良く、充実した生活を送っていました。

しかし、6年3組は羽山秋人を中心に男子が暴れ、授業がまともにできないいわゆる学級崩壊状態にありました。紗南は羽山がクラスを荒らす原因を探り、家庭に問題があると突き止めます。紗南は親子の仲を改善させようといろいろ手を打とうと奮闘する…という物語。

ギャグタッチなシーンとシリアスなシーンのギャップがすさまじく、色々なことを考えさせられます。

ひつじの涙/日高万里

2001年から「花とゆめ」にて連載された日高万里先生の作品。

高校へ入学したばかりの主人公・蓮見 圭は、昔から憧れていたある人の、大切なものを探すために 同じクラスの神崎京介が一人暮らししている部屋に入ることを目標としていました。神崎が一人暮らしする部屋が以前、大切な人が住んでいた部屋だったのです。

静かな生活を求めて一人暮らしを始めた神崎には相手にされないものの、圭は決して諦めずに目的の達成のために動きます。そして次第に相手のことを理解し合い、惹かれていく…という物語。

日高万里先生の作品の魅力は、いい意味でハラハラするような展開が少ないため、安心して読み進めていきたい方にはおすすめです。

ひるなかの流星/やまもり三香

実写映画化もされたやまもり三香先生の人気作。

主人公の与謝野すずめは、石川県の田舎町でのんびりと暮らす高校1年生。しかし、両親が海外に転勤になったのを機に、東京に住む叔父・諭吉のもとにあずけられることとなります。

上京初日に迷子になり、熱を出して公園で倒れたすずめ。偶然出会った獅子尾という男性に助けられます。

その獅子尾の第一印象は「あやしい人」。ですが転入先の学校で担任教師として再会し、何かと助けてもらったりと関わっていくうちに、獅子尾に惹かれるようになります。一方、転入してはじめて友達となった馬村にも、恋心を持たれるようになる…という憧れの三角関係が展開されていきます。

どこか垢抜けず、自己表現が苦手なすずめが獅子尾に恋することでどんどん自分の殻を破っていきます。恋愛漫画の醍醐味を感じられる作品です。

おわりに

今、色んなシチュエーションの漫画が続々出版されていますが、少し昔の作品の良さは今も色褪せません。

現代の恋愛漫画も良いですが、一昔前の作品もぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか。

大人になった今だからこそ読みたい、心えぐられる漫画4選

今では様々な媒体で気軽に読める漫画や小説。

文章を読むことは苦手でも、漫画は読みやすいから好きという方は多いのではないでしょうか。

心躍るような漫画を探せば星の数ほどある昨今、大人になった今だからこそぐさっと刺さる、そんな漫画をご紹介していきます。

血の轍/押見修造

毒親に苦しんだ方にはきっとずしんとくる重い作品。

母・静子からめいっぱいの愛情を注がれ、すくすく成長した息子・静一。

平穏な日常を送っていた家だったが、静子にのある行動によって崩壊への一途をたどる…という先が気になって仕方ない物語。

静子の毒ともいえる息子への愛情があまりに重たすぎて、読者も精神的に疲れます。

劇画風のタッチが物語の不気味さをより際立たせています。

好みがはっきり分かれる作品かとは思いますが、ゾッとするので夏の夜のお供におすすめです。

死役所/あずみきし

まず、1話完結型なのでとても読みやすいです。

この物語の世界では、人は死んだらまず死役所という場所へ送られます。

自殺、他殺、病死、事故死、寿命、死産までありとあらゆる人が訪れ、死後に自分の死の手続きをしないと成仏できないというシステム。

死役所職員は全員同じ理由で死亡しており、何故死後職員として働くことになったのか、そもそも死役所の存在理由とは…と死んでなお自分の人生や死について深く考えさせられる物語。

中には自身が死んだということに気付いていないまま死役所へ送られる人もいます。

この物語の面白いところは、1話ないし2話のなかでその人がなぜ死んでしまったのか、死ぬまでの経緯と半生を振り返ることができる点です。

死の裏に思いがけない真相が隠されていたりするので、涙がでてしまうような話もちらほら。

重厚な物語に浸りたい時にぜひ。

東京タラレバ娘/東村アキコ

特に女性にずしっとくる1冊。

倫子・香・小雪は仲良し3人組。結婚したいと口を揃えて言ってはいるが、3人でつるみすぎて気付けば33歳独身、恋愛はなにも進展なく焦りがある…という思わず共感してしまう物語。

多様化した今の時代、結婚だけが女性の幸せではないと分かっていながらも、やっぱり誰かに必要とされたい、将来が不安というリアル。

2017年に吉高由里子さん主演で実写ドラマ化されました。

内容はもちろんおすすめなのですが、個人的に本編よりも刺さるのが巻末に収録されている番外編「タラレBar」。

この番外編は、読者から寄せられた生々しい恋愛相談に物語にも登場するキャラクター「タラ」と「レバ」が答えていくというもの。

「彼氏がいるのに浮気性。どうしよう」「他人に合わせたくない。面倒くさい」みたいな相談を可愛いキャラクターがバシバシ斬っていきます。

本編より容赦がないので、今恋愛に悩んでいる方や周囲の結婚ブームに焦っている方には特に読んでいただきたいです。心がえぐられます。

あなたのことはそれほど/いくえみ綾

こちらも波瑠さん主演で実写ドラマ化しているので、ご存じの方も多いかと思います。

結婚している主人公・美都が小学校の頃から好きだった有島くんと再会し、不倫関係に陥る物語。

親友に止められても、絶交されても、結婚していても再会した有島くんしか見えなくなってしまう美都。倫理的には良くないのかもしれませんが、こんなに1人のことを好きになることができたら幸せなのかもしれないと思わされます。

一見ありきたりな物語ですが、いくえみ綾先生が描く「1番目に好きな男性」と「2番目に好きな男性」の狭間で揺れ動く女性の心理描写がとても巧みで、特に大人の女性は共感してしまうと思います。

2番目に好きでも、どうしても1番目には敵わない。それを分かってしまっている美都の旦那さんの気持ちや表情が切ない、大人の恋物語です。

恋愛に苦しんでいる女性には、特に刺さるのではないでしょうか。

4作品ご紹介してきましたが、日本にはまだまだ心えぐられるような作品がたくさんあるかと思います。

年代や性別、生い立ちなどで「刺さる」物語は個々で変わってきますが、気になった作品があったらぜひ読んでみてください。

失恋した方に贈る、泣きたい時に読むべき小説3選

いくつになっても、失恋はつらく、慣れないもの。

友達に話す、お酒を呑む、ひたすら泣く…。

失恋の痛みを癒す方法はたくさんありますが、自己投影して共感できる小説を読み、とことん悲しみに浸るのもひとつの手です。

すべて真夜中の恋人たち/川上未映子

大人の恋の始まりと終わりを描いた1冊。

不器用な女性、入江冬子。

人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんに出会う──。

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」から始まる物語の美しさ。

自分に自信が持てない、不器用な女性は共感する場面が多くあるのではないでしょうか。心理描写が巧みで、つい冬子に自己投影してしまいます。

紡がれる言葉すべてが美しく、情景が浮かんできます。

最初から最後まで燃え上がることはなかった、大人の静かな恋の終わりが切ない1冊です。

ナラタージュ/島本理生

こちらは映画化されているので、ご存じの方も多いかと思います。

いわゆる「教師と生徒の禁断の恋」ですが、一括りにはできないくらい重厚な恋愛小説。

大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってくるところから、泉と葉山先生との物語が始まります。

「お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある」読み進めていくと、主人公の工藤泉の気持ちや叫びがとても悲痛で、切ない。

特に教師と恋に落ちたことのある方は、他人事とは思えないくらい共感してしまうかもしれません。

全体を通して明るい物語ではありませんが、読後は清々しさと余韻が残ります。

ストーリー・セラー/有川浩

いわゆる「失恋もの」ではありませんが、「とにかく泣いてしまう」と女性を中心に根強い人気の物語。

命がけで物語を紡ぐ作家と、絶対的なファンであり味方でいてくれる男性の恋。

妻の病名は、「致死性脳劣化症候群」。

複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。

生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に、「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」と告げる。

小説を書くことを生き甲斐としている妻は、小説を書かない人生を選べるのか。

夫婦の愛を描いた、創作と現実が入り混じる複雑で切ないストーリー。

途中、どこまでが本当か戸惑うことかと思います。

泣きたい時はがっつり泣こう

辛いことや悲しいことがあったとき、小説の世界に没頭することで現実と乖離した世界を楽しむことができる、と考える方は多いのではないでしょうか。

私は辛いことがあったときは、自己投影できるような小説を読むことにしています。

悲しいときはがっつり泣いて、すっきりしましょう!

【ドロドロ】ずっしり重い小説4選

ハッピーエンドも良いけれど、たまに重く苦しくなるような小説を読みたくなる夜はありませんか?

ハッピーエンドを好む方からすると、バッドエンドのなにがいいんだ!と思われるかと思いますが、陰鬱なストーリーを好む方も一定数いるのではないでしょうか。

ここではそんな、ずっしりと重い小説を紹介していきます。

乱反射/貫井徳郎

単発ドラマ化されており、また以前乃木坂46の齋藤飛鳥さんが紹介していたこともあり、読んだことがある方も多いのではないでしょうか。

600ページの重厚感は、読む前から只者ではない感があります。

ですが、あっという間に読み切ってしまえるくらい読みやすいのです。難しく読みにくそうに思えますが、読み始めると本を閉じるまであっという間に思えるくらい。

ひとりひとりの小さなモラル違反が引き起こす事件の描写は圧巻です。

登場人物が全員自己中心的。最初から最後まで救われないストーリー。

自分の身の周りでもありそうだからこそ余計にリアル。何回か再読していますが、結末が分かっているのになぜか毎回ラストで泣いてしまいます。

事件の核となる部分に近づいていく臨場感に、ハラハラすること間違いなし。

リバース/湊かなえ

こちらもドラマ化されているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

ドラマも観ましたが、原作のほうがラスト容赦がないように思います。

ドラマはまだ救いのある内容でしたが、原作はショッキングなまま終焉。初めて読んだとき、あまりに救いのないラストに鳥肌が立ったことを覚えています。

作中に出てくる珈琲が美味しそうなのも魅力のひとつ。

一度本を開いたら、必ず最後まで読んでいただきたい1冊です。

夏と花火と私の死体/乙一

鬼才乙一が16歳の時に書き上げた1冊。

まず主人公が死体で、死体の視点から物語は進んでいきます。

暗澹とした田舎の風景の描写が、より一層物語の暗さ引き立てています。

そんなに長くないので、空いた時間に手軽に暗い気持ちになりたい方にお勧めです。

殺人鬼フジコの衝動/真梨幸子

本当に重く暗い話が好きな方にはお勧めですが、軽い気持ちで読むとあまりの残忍さに耐えられなくなる可能性があるのでご注意ください。

この本はあとがきまでが物語です。最後まで読み逃さないでください。

サイコサスペンスとしてカテゴライズされているだけあり、衝撃度は★5つです。

真梨幸子はイヤミスの女王として定評があります。本作以外もほとんどの作品がイヤミスのため、イヤミスを読み漁りたい方にはお勧めです。

上記4作品はハッピーエンドではありませんが、読書生活に新たな新鮮さをもたらしてくれます。

ぜひご一読ください。

【ゾクッとする】後味の悪い小説5選

暑い日が続きますが、そんな夏にゾクッとする小説はいかがですか?

背筋が凍るというと、ホラーが思い浮かびますが、ここでご紹介したいのが

イヤミス」。

イヤミスというのは、「嫌な気持ちがするミステリー」の略称です。

好き嫌いが分かれるジャンルかと思います。

ホラー小説と異なるのは、イヤミスはたいていの場合

生きている人間のリアルな怖さ」が描写されていること。

ここでは、そんなイヤミスを中心にご紹介していきますが、多くのイヤミスは先入観を持って読み始めると面白さが半減してしまう可能性があるため、詳細な記述は控えます。

秋吉理香子/暗黒女子

初めて読んだ時の衝撃は、今でも忘れられません。

先入観なく読んでいただきたいため多くは語れませんが、「ただの女子校の煌びやかな毎日を綴る小説」ではないことに途中で気付くかと思います。

女の子たちの心・気持ちの動きが生々しく、非常に繊細な物語。こちらは映画化されているので、文章を読むことに抵抗がある方はそちらをお勧めします。ですが、やっぱり細かい描写の凄まじさは小説ならではかと思います。

ラストは「すごい」の一言に尽きます。

芦沢央/許されようとは思いません

こちらは短編集になるのですが、何回も絶句しました。

表題作「許されようとは思いません」他、「目撃者はいなかった」「ありがとう、ばあば」「姉のように」「絵の中の男」の5篇で構成されています。

特に「ありがとう、ばあば」のラストがすごい。

多くを語れないのがもどかしいのですが、物語の主人公がじわじわと追い詰められていく描写に読者も追い詰められること間違いなし。

歌野晶午/ハッピーエンドにさよならを

こちらは11篇もある短編集なのですが、タイトル通りハッピーエンドは1つもありません。

あまりに救いのない物語ばかりなので、読み終わったあと気分が落ち込んでしまう恐れがあります。ご注意ください。

歌野晶午は「葉桜の季節に君を想うということ」が人気作ですが、ぜひ併せてこちらも読んでみてください。「絶望ノート」もおすすめです。ただこちらはあまりにも絶望度が高いため、覚悟してお読みください。

GOTH/乙一

数いる作家さんの中で、個人的に1番好きなのが乙一。

乙一の小説はほとんどが独特なタッチ。

鬱々とした小説がお好きな方は9割方乙一の作品に魅了されることかと思います。

GOTHも映画化されているので、そちらから入るのもお勧めです。

ちなみに、乙一は「中田永一」「山白朝子」「安達寛高」「枕木憂士」の名義でも活動されています。いろんな顔を知りたい方は、

「メアリー・スーを殺して」という作品を読んでみてください。

できることなら記憶をすべて消してもう一度乙一の作品に驚きたいくらい、予想外の伏線が散りばめられています。

RIKA/五十嵐貴久

もはやホラーの領域なのですが、一応生きている人間の怖さが描かれています。

インターネットで知り合った1人の男性に、執拗なまでにストーカーするリカの執念に絶望します。

こちらは「リカ」の他「リバース」「リターン」「リハーサル」と続編があるので、長くリカの世界に浸ることができるかと思います。

個人的にゾクッとする、熱帯夜にぴったりの小説を挙げさせていただきました。

未経験の方はぜひ、イヤミスの世界に足を踏み入れてみてください。