失恋した方に贈る、泣きたい時に読むべき小説3選

いくつになっても、失恋はつらく、慣れないもの。

友達に話す、お酒を呑む、ひたすら泣く…。

失恋の痛みを癒す方法はたくさんありますが、自己投影して共感できる小説を読み、とことん悲しみに浸るのもひとつの手です。

すべて真夜中の恋人たち/川上未映子

大人の恋の始まりと終わりを描いた1冊。

不器用な女性、入江冬子。

人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんに出会う──。

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」から始まる物語の美しさ。

自分に自信が持てない、不器用な女性は共感する場面が多くあるのではないでしょうか。心理描写が巧みで、つい冬子に自己投影してしまいます。

紡がれる言葉すべてが美しく、情景が浮かんできます。

最初から最後まで燃え上がることはなかった、大人の静かな恋の終わりが切ない1冊です。

ナラタージュ/島本理生

こちらは映画化されているので、ご存じの方も多いかと思います。

いわゆる「教師と生徒の禁断の恋」ですが、一括りにはできないくらい重厚な恋愛小説。

大学二年の春、母校の演劇部顧問で、思いを寄せていた葉山先生から電話がかかってくるところから、泉と葉山先生との物語が始まります。

「お願いだから私を壊して、帰れないところまで連れていって見捨てて、あなたにはそうする義務がある」読み進めていくと、主人公の工藤泉の気持ちや叫びがとても悲痛で、切ない。

特に教師と恋に落ちたことのある方は、他人事とは思えないくらい共感してしまうかもしれません。

全体を通して明るい物語ではありませんが、読後は清々しさと余韻が残ります。

ストーリー・セラー/有川浩

いわゆる「失恋もの」ではありませんが、「とにかく泣いてしまう」と女性を中心に根強い人気の物語。

命がけで物語を紡ぐ作家と、絶対的なファンであり味方でいてくれる男性の恋。

妻の病名は、「致死性脳劣化症候群」。

複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至る不治の病。

生きたければ、作家という仕事を辞めるしかない。医師に宣告された夫は妻に、「どんなひどいことになっても俺がいる。だから家に帰ろう」と告げる。

小説を書くことを生き甲斐としている妻は、小説を書かない人生を選べるのか。

夫婦の愛を描いた、創作と現実が入り混じる複雑で切ないストーリー。

途中、どこまでが本当か戸惑うことかと思います。

泣きたい時はがっつり泣こう

辛いことや悲しいことがあったとき、小説の世界に没頭することで現実と乖離した世界を楽しむことができる、と考える方は多いのではないでしょうか。

私は辛いことがあったときは、自己投影できるような小説を読むことにしています。

悲しいときはがっつり泣いて、すっきりしましょう!